Bossa Nova/MPB(ボサノバ/ブラジル音楽)
・私が今まで行ったブラジル系コンサートはいずれもグランレックス、それ以外にも一度99年8月頃
D.Javanがやはりグランレックスに来るという話しだったのに後でキャンセルになってすごく残念で
した。D.Javanは私にとって最も聞きたいアーティストの一人です。

  1. Caetano Veloso en GRAN REX -12/06/'98
  2. Joao Gilberto y Caetano Veloso en GRAN REX -21/03/'99
  3. Chico Buarque en GRAN REX -11/10/'99
  4. Gal Costa en GRAN REX -10/08/'00

巨匠カエターノ、ブエノスに来る!

・ブエノスに赴任して3ヶ月たった頃、ふと街を歩いていて「巨匠の来亜」を知りました。早速、
一も二もなくチケットをゲット。日本でOLしていた頃だったら最高価格の席でも気楽に買える身
だったけど、奉公人の身分となった今では結構痛い$25,それでもこんな素敵なチャンスは南米広
しといえども大都会ブエノスにいるから・・・との幸運を噛みしめながらコンサートに望みました。

今回Livroツアーのパンフ

2番目に安い席$25でしたが
日本で見るよりはお得?

カエターノは粋な
ブエノスッ子の人気者

CELLO Y DIRECCION MUSICAL : Jaques Morelenbaum / GUITARRA : Luiz Brasil /

CONTRABAJO : Jorge Helder / TROMBON : Joatan Nascimento / TROMBON : Roberto Silva /

SAXO : Rowney Junior / BATERIA : Ronaldo Silva / PECUSION : Eduardo Josino

PECUSION : Marcio Vitor / PECUSION : Orlando Costa
・当日は奉公仲間・先輩M嬢と行きました。彼女はブエノスの音楽学校でフルートを習っていてブラジル音楽にも
興味有りでした。カエターノ率いるバイーア系?黒人パーカッショニスト3名による素晴らしい演奏にうっとりしつつ
チェリストは昨年公開ブラジル映画"Estacion Central"でサントラを担当したJaques Morelenbaum、全てが完成
されていて極上のひとときでした。・・・ところがその日予期せぬアクシデントが我々を襲ったのです。

・我々が居た2階席周辺ノリノリの観客の中には、後ろの席の迷惑も考えずに立ち上がって踊る者も大勢いて(と
言ってもラテンでは普通の事ですが、カエタノファンという客層はお堅いうるさいインテリ階級の客も多かったよう
でソコが文句の根源だった?)ちょっと観客と警備員の間がナーバスな雰囲気に包まれていました。
・・・とそこへどういう事が発端だか分かりませんが、ある若い観客に対し、警備員の一人がつまみ出そうと試み
ました。そこまでしなくていいのに一端場外に出された観客が再び席に戻った時、追いかけてきた警備員と激しく
もみ合い観客の来ていたTシャツが裂けました。(きっと長年着込こんだものだったのでしょ)怒った観客は大騒ぎ!
周囲の観客も巻き添えをくらい、みんなが一斉に警備員に「出て行け」コールを始めました。警備員の方はムキに
なって「出て行かなきゃイケナイのはこいつの方だ!」と抗議する始末。その騒ぎは当然ながら、巨匠カエターノ氏
の演奏の妨げになりカエ君曰く「どうしたの?一体?何が怒ったの?」しばらく騒ぎが終わるまで演奏を中断させ
る事にまでなりました。
「もう、はじめてイイ?」舞台の上にあぐらをかいて座っていたカエターノ氏は騒ぎがおさまった頃合いを見計らっ
て余裕の発言。さすがラテンの巨匠は些細な事では動じませんでした。

しかし、この警備員の非常識さには貴重なコンサートを台無しにされた不満が今も残りますね。

余談:このコンサートにはArg.の有名著名人も多く来ていました。Canal11(カナル・オンセ)というテレビ局の
看板番組"
Video Mutch"の司会で有名なMarcelo Tineliとコンサート終了後に超至近距離で出くわしTVの取材に
巻き込まれ、庶民な私は驚きました。

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神様&巨匠、夢のジョイント!!!

・TangoとFolkloreの国アルゼンチンに居ながらちょっとひんしゅくものかもしれませんが、実は私、何を隠そう
Bossa Novaが大好き、文化水準の高いブエノスアイレスにいると幸運な事に本場Brasil音楽に触れる
チャンスが結構あります。

今回は昨年に引き続き巨匠Caetano Veloso(カエターノ・ヴェローゾ)がナント神様と崇拝してやまない、Joao
Gilberto(
ジョアン・ジルベルト)と夢の共演!!!あまりの興奮に、私は知恵熱を出してその週は寝込んでし
まったほどです。いやーいやーいやー・・・

当初19・20日の2回公演の予定が21日に追加公演となり、私は最終日18時から(亜国にしては考えられない夕方
開演?!どうしたん???)行ってきました。
ちなみにチケットの価格帯は、一階$80、二階$70、三階$60〜30、日本と比較すると信じられない安さですが
その前の週に同じくグラン・レックスで開催したフリオ・イグレシアスが最高$90だっただけに超一流の料金
(でも二人分聞けてお買い得?)です。

 細かい曲目やコンサートの展開に関する説明はこの際はしょってしまいますが、最終日は二人のコンビネーション
がバツグンで、絶妙な感が。
終始リラックス上機嫌のジョアンは客席からのリクエスト「ベサメ・ムーチョ」もパーフェクトに共演、その場しか
知らない私は「ブラジル人ってスペイン語も上手く歌えていいなー」なんて間抜けにも思ったくらい。

 何より私はジョアンのギターラを聞く為にかけてたわけですが、飽きるほど繰り返し聞き込んでいるBossa Nova
のスタンダードナンバーを、彼自身手によるの生の演奏で聞けた時の感動と言ったら
鳥肌&涙・・・本当に泣けてきました。

生きててよかった、亜国に住んでてよかった。

たった一本のギターラなのにバックから、ないはずのフルート、パーカッション、シンフォニーetc.色々な音が聞こ
えてくる錯覚。それにジョアン自身のヴォイスがあいまって見事な音色がつむぎ出されている・・・とでも表現した
らよいでしょうか?

カエターノは対照的に去年のコンサートのイメージとは打って変わってジョアンに恐れ入っているという感じがしま
した。でも亜国での彼の人気はかなりのもので今回もカエターノ目当てに来ていたお客はかなり多かったんじゃないか
と思いました。

(3/22発行)の地元紙「La NACION」に
掲載されていた記事と写真

私にとってはプラチナチケット

ツアーパンフ表紙はこんな感じ。
注)追加公演について・・・亜国ではよくある事で評判がいいとかなり臨機応変に公演数が増えます。
ちなみに昨年行ったグランレックスでのカエターノのコンサートも追加があったと記憶してます。

※最近カブレ(ケーブルテレビ)で放送されたライブの模様を友人宅で上映会していただき見ましたが改めて
見ると、やはりジョアンの偉大さ?と二人の楽しげな様子がとてもほほえましい素晴らしいライブであった事

が再度味わえました。ううー、いいなあ・・・

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偉大さを感じさせない、Chico!

・シコ(ブラジル本来の発音だと"シコ")は非常にきまじめなアーティストであると前々から聞いてはいたものの、実物
は本当に直立不動!ブラジルの前川清状態で歌ってました。
彼の歌いぶりは、そんな派手さはないものの、心を込めて
丁寧に歌っている気迫が会場一体に感じられ非常に心地良いひとときでした。私は彼の歌は聞けば聞くほど味があるよう
な気がします。


ツアーパンフ

チケットと会場で販売していたCD
当時、首都ブエノスアイレスでも入手困難な
ブラジル音楽CDは会場で迷わず購入がベター。

ライヴ前日の新聞記事より写真


GUITARRA Y DIRECCION MUSICAL : Luis Claudio Ramos / BAJO : Jorge Helder /

PIANO : Joao Reboucas / TECLADOS y VOZ : Bia Paes Leme / PERCUSION : Chico Batera /

VIENTOS : Marcelo Bernardes / BATERIA : Wilson Das Neves

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GALの歌声でTom Jobim!じ〜ん・・・

・「ガル、あんたやっぱスゴイよ!」と心の中で叫ばずには居られない、彼女の第一声を聞いた瞬間から背筋にゾクゾクくる感動と魅惑
のステージでした。2月にバイーアで購入して以来聞き込んでいた「Gal Costa canta Tom Jobim -ao vivo-」(彼女の今回ツアータイ
トルアルバム、2枚組でアントニオ・カルロス・ジョビンの曲を全てライヴで再現)、これだけでも私にとって最高のお宝だったのに、何
という予期せぬ幸運!来ブエされるだなんて!
目の前で惜しげもなくハイテンポでどんどんジョビンの名曲を歌い上げてく様には叫び続けても足りない興奮があった。唯一の不満?は
どうしてもはずせない予定があって2日公演の初日に行ったが「ガル、貴方は罪な人!」さっさとこなし過ぎ。もうちょっと一曲、一曲に
感覚あけて叙情豊かに演出して欲しかった。きっと翌日公演の方がゆったり最終日と言う事でゆったり行ったに違いない。アンコールも
期待に反して少な過ぎ。早く休みたかったのかな?でも貴方のカンタ・トム・ジョビンを生で聞けただけで私は満足。


コンサート翌日の新聞記事より

Arreglos, direccion musical y piano : Cristovao Bastos / Bateria : Jrim Moreira /

Percusion : Sidney Moreira / Contrabajo : Andre Neiva / Violoncello : Iura Ranevsky /

Guitarra y viola : Marcos Texeira / Saxo y flauta : Jose Canuto /

※以上、パンフレット記載より。
余談ですが、"Make up : Tadashi Harada" とあったがガルのあのメイクをしているのは日本人?
また、"Operador de sonido(monitores) : Eduardo Ohata" この人は日系かも?
これに関して何か知ってる方いらっしゃれば教えて下さい。興味深いです。


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