マテ茶とアルゼンチン音楽を楽しむ会
音楽&トークイベント vol.1
「マテ茶とアルゼンチン音楽を楽しむ会」
2012年1月29日(日)15時~16:30 @Cafe Dufi
初めての開催、予想を上回るご参加でした。ありがとうございました。
音楽&トークイベント vol.1
本格的なマテ器とボンビージャ(金属ストロー)を使った「マテ茶」の入れ方と頂き方デモンストレーション por Masayo Tanimoto
まずマテ茶のお作法を手順を踏んでのデモンストレーション後、皆さまにもご実践頂きました。
1.マテ茶の入れ方、2.マテ茶の頂き方、3.マテ茶に合うお菓子、4.マテ茶を飲みながら聴きたいアルゼンチン音楽をジャンル別・シーン別にご紹介しました。
パート1 <マテ茶にちなんだタイトルを集めて> por Hideto Nishimura
1.マテ茶を飲みなよ Toma mate, che (Santiago Ramos)/グラシエラ・ペッセ(歌)
CD:GLD GK28511 “Tango para chicos vol.2/Graciela Pesce”(2004)
1857年発表のアルゼンチン製タンゴ・アンダルース。アルゼンチン・タンゴ誕生以前に存在した劇場歌曲のタンゴで最も古い作品とされるもの。
2.苦いマテ茶 Mate amargo
(a)<タンゴ> (Prudencio Aragon)/ミゲル・ビジャスボアス楽団
CD:Sondor(Uruguay)8181-2 “Grandes éxitos/Miguel Villaboas”(2004)
1910年代に発表されたピアニストによる古典タンゴ作品。作曲者アラゴンはブエノスアイレス生まれだが、晩年をウルグアイで過ごした。演奏はあウルグアイを代表するタンゴ楽団。
(b)<ランチェラ>(Carlos Bravo-Francisco Brancatti)/ラファエル・ロッシ楽団、カサディ兄弟(歌)
CD:EMI 7 66399 2 “Grandes éxitos/Rafael Rossi”(1985)
ランチェラは1940年代まで都市部でも盛んに踊られていた3拍子系のダンス音楽。「苦いマテ茶」はランチェラの最も知られた曲の一つ。
(c)<ジャズ>(Pedro Giraudo)(組曲「デスコンスエロ」より)/ペドロ・ヒラウド・オーケストラ
CD:PGM(USA)020578 “Desconsuelo/Pedro Giraudo”(2005)
アルゼンチン人でアメリカを中心に活躍するジャズ・ベーシストによる自作。フォルクローレのテイストを使ったユニークなジャズ。ニューヨークでの録音で、メンバーは多国籍。
3.マテ茶と想い出 Mate y recuerdo (Raúl Barbosa)/ラウル・バルボーサ(アコーディオン)
CD:EMI=PAMPA 8 52128 2 “El rancho ‘e la cambicha / Raúl Barbosa”
アルゼンチン・リトラル地方の音楽チャマメの名アコーディオニストの自作自演。リトラル音楽にはマテ茶をテーマにした曲がとりわけ多い。
– 休憩 –
今池・名古屋シネマテークで3月末公開予定のアルゼンチン映画 por Hideto Nishimura
映像は、2012年3月末~より名古屋シネマテークで上映予定のアルゼンチン映画『瞳は静かに』の予告トレイラーと、最新音楽映像として現地で人気の プエンテ・セレス テ のCD+DVDからの短い映像、さらにアルゼンチンの国民食であるバーベキュー=アサード Asadoや現地でマテ茶をどんなふうに頂いているかの様子なども映像でご紹介しました。
映画『瞳は静かに』の監督ダニエル・ブスタマンテ氏はマテ茶がよく飲まれるサンタフェ州のご出身。私がご紹介したマテ茶 の入れ方を教わった友人の出身地もサンタフェ、そして今回紹介した未発表音源のカルロス・アギーレ氏はサンタフェのお隣りパラナ州出身で、紹介した音源は主にサンタフェ州やパラナ州などマテ茶にぴったりな北東部のパラナー川沿岸音楽を中心にセレクトしました。偶然ながらもっともマテ茶がよく似合うアルゼンチン北東部にゆかりある内容のイベントになりました。
最旬音源映像
プエンテ・セレス テ Puente Celeste en Vivo en Cafe Vinilo (CD+DVD)
速報!カルロス・アギーレnewアルバム音源より特別公開 por Masayo Tanimoto
RCIP-0171 「オリジャニア/カルロス・アギーレ」(2012)
2/19発売予定 ”オリジャニア Orillania(Carlos Aguirre カルロス・アギーレ)” /(Shagrada Medra- Inpartmaint RCIP-0171) から、カルロス・アギーレ自薦による2曲。
1.海を見つめる男 El hombre que mira el mar(Carlos Aguirre)
ゲスト:モノ・フォンタナ(キーボード)
2.カンドンベの仲間たち Compadres candomberos(Carlos Aguirre)
ゲスト:ルイス・サリーナス(ギター)
■カルロス・アギーレは2010年ソロ初来日公演と講演会をCafé Dufiで行いました。
このイベントの前日、アルゼンチンのパラナに暮らすカルロス・アギーレご本人に私たちは直接電話をし、お話をうかがいました。
PaPita:「日本のファンに明日あなたの最新アルバムから2曲だけ聞いてもらう予定なんだけど、どの音源をリコメンドしますか?」と尋ねたところ、
C.Aguirre:「う~ん、どの曲もとても素晴らしい出来ばえでお勧めなんだけど・・・、しいていえば1曲めと13曲めかなぁ。」・・・となやみながら選んでくれた2曲です。
そのことを、発売元のインパートメント・稲葉さんにもご報告しましたところ、以下試聴可能な音源URLにて日本盤発売元インパートメントがその2曲を公開されていますのでぜひアクセスしてみて下さい。
https://soundcloud.com/pdis_inpartmaint/sets/carlos-aguirre-orillania
パート2 <マテ茶を飲みながら聴きたい最新アルゼンチン音楽CDから> por Masayo Tanimoto
1.テレレ Tereré (Seba Ibarra – Guido Romero)/セバ・イバーラ(歌・ギター)
CD:”Palimay” / Seba Ibarra (2009)
アルゼンチン北部チャコ州出身の青年SSWセバ・イバーラの2nd.アルバムからのオリジナル曲。首都ブエノスアイレスより暑いチャコでは冷やしマテ茶=テレレを飲む習慣がある。ブラジル北東部調の軽快なリズムの曲。
2.ミランダを見ながら mirando a miranda (Lucas Heredia)/ルーカス・エレディア(歌・ギター)
CD “adentro hay un jardín” / Lucas Herredia (2010)
若手ギタリスト、ルーカス・エレディアによる初アルバム。全曲自作。気のおけない仲間たちと作ったアルバム「奥には庭がある」。より
3.頭なし Sin Cabeza (Guillermo Delgado)/セバスティアン・エスポジト(ギター)、ギジェルモ・デルガド(コントラバス)
CD “Sin Cabeza” / Esposito – Delgado Duo (2008)
ギターとコントラバスのドゥオによるインスト中心の(恐らくこのドゥオでは初の)アルバム。ビートルズの「アクロス・ザ・ユニバース」を除き全曲2人のオリジナル。
4.急場しのぎのチャカレーラ Chacarera del expediente (Gustavo “Cuchi” Leguizamón)/フアン・パブロ・ディ・レオーネ(歌・ピアノ)、フアン・キンテーロ(歌)
CD “Sin palo” / Juan Pablo Di Leone (2011)
マルチ管楽器奏者としてアルゼンチン音楽界で知られる若手による初アルバム。多彩な豪華ゲストと管楽器以外の楽器や歌も披露、マルチインストゥルメンタリスト/ボーカリストとしての才能を発揮した自信作から、共演のフアン・キンテーロとのハーモニーが素晴らしいアルゼンチン現代フォルクローレ界を代表するクチ・レギサモンの一曲を。
5.Farizada (Sandra Corizzo)/エテル・コフマン (歌)
CD “Ánima” / Ethel Koffman (2011)
アルゼンチンの第三都市ロサリオ出身で70年代からロック、ジャズの分野で活躍する女性シンガーによる最新アルバムからの一曲。近年は安定した温かみある歌唱で、新旧フォルクローレの美しい曲をしっとり聴かせている。カルロス・アギーレ主宰のシャグラダ・メドラ・レーベルからの一枚。
6.クリオージャ Criolla (Alberto Ginastera 1940)/アルヘントス (演奏)
CD “Raras Partituras 7 Alberto Ginastera x Argentos” / Argentos (2011)
アルゼンチン国立図書館秘蔵の貴重な楽譜集(ララス・パルティトゥーラス)プロジェクトの第7集アルバムは、リチャード・ナン、アラン・プラクタ、ピアソラの孫であるピピ・ピアソラら若手中堅演奏家を中心に活躍する現代ジャズ・グループ「アルヘントス」による南米を代表するクラシックの作曲家ヒナステラ曲集からの一曲。
告知と会場をご提供くださったCafe Dufiの水野さんご夫妻初めスタッフの皆さまに感謝いたします。
主催:”PaPiTaMuSiCa” 西村秀人&谷本雅世