CD"ドス・オリエンタレス Dos Orientales"
2012年グラフィティ賞ジャズ部門1位、ラテン版グラミー賞ラテンジャズ部門6位作品
2008年7月23日発売
ウーゴ・ファトルーソ & ヤヒロトモヒロ
Hugo Fattoruso & Tomohiro Yahiro
『ドス・オリエンタレス DOS ORIENTALES』
【解説・歌詞対訳】西村秀人
OMCA-1087 ¥2,800 (税込)←廃盤
Barca Discos←発売中(日本語解説付)
日本で初めてCD化されたドス・オリエンタレスのアルバム、その名も「ドス・オリエンタレス」は、その後2010年7月にBarca Discos盤が発売され、アルゼンチンやウーゴの母国ウルグアイでも販売されるようになりました。その結果、2012年ウルグアイのGrafitti賞およびラテン・グラミー賞のラテン・ジャズ部門で6位となりました。そのことは東洋と南米=“二人の東方人”の唯一無二な音楽が世界基準で認められた証であり、記念碑的アルバムです。
アルバムのブックレットのアーティスト写真は、2007年秋にウーゴ・ファトルーソとヤヒロトモヒロの2人がドス・オリエンタレスとして初めて日本ツアーした際に立ち寄った長野県南木曽の蕎麦屋で谷本雅世が撮影したスナップショットです。紅葉が色づくひなびた村でつかの間のオフの時間を過ごす2人の姿をおさめました。
ウーゴは1980年代半ばにブラジル人歌手ジョイスのサポートなどで頻繁に来日、日本の著名アーティストとも共演するなど交流を重ねていました。その中にヤヒロトモヒロも居ました。その後活動拠点を北米へと変えたのち、ふたたびウルグアイへ戻る頃、来日は途絶えていました。2007年はしばらくぶりの日本公演であり、純粋にウーゴが積み重ねてきた音楽を、彼が信頼してやまない音楽パートナー・ヤヒロと行うための日本ツアーでした。長くハードなツアーの終わりに本作をレコーディングしました。2007年のツアーの印象などを本作の解説・歌詞対訳を行った西村秀人がウーゴ・ファトルーソに単独インタビューし、その内容は月刊ラティーナ2008年1月号に掲載されています。
■ウーゴ・ファトルーソ・インタビュー 文:西村秀人
谷本雅世による詳細→Dos Orientales ドス・オリエンタレス
ウーゴ×ヤヒロ=天才×奇才
南米の天才ピアニスト ウーゴ・ファトルーソ
グローバル・パーカッショニスト ヤヒロ トモヒロ
二人の幸福な出会いが織りなすメロディとリズム
これが本当のワールド・ミュージック
2人によるファースト・アルバム
20 歳近く年齢に差のある二人だが、分野を問わずにあらゆるアーティストと共演し、その枠組みの中で最大限に自身を発揮することに長けている、という点で非常に似たところのある二人だと思う。にもかかわらず似たもの同志の予定調和には全く収まらず、スリル感あふれる対話・緊張が素晴らしい。
西村秀人(ライナーノートより)
■ アルバムタイトルの『DOS ORIENTALES』とは“二人の東方人”という意味、ヨーロッパから見た東洋人(ORIENTALES)であるヤヒロと南米の中での東方人(ウルグアイの正式名称は、「ウルグアイ東方共和国」)であるウーゴ、この二人(DOS)の出会いを表しています。(オーマガトキサイトより転載)
【収録曲】
1. ラ・パパ LA PAPA
Hugo Fattoruso / Osvaldo Fattoruso
2. デサフィナード DESAFINADO
Antonio Carlos Jobim
3. エサ・トリステーサ(その悲しみ) ESA TRISTEZA
Eduardo Mateo
4. イチ・ニ・サン・シ ICHI NI SAN SHI
Hugo Fattoruso
5. ピアノ・バンデイロと小鳥 PIANO, PANDEIRO E PASSARINHO
Hugo Fattoruso
6. ミロンガ・デ・ナゴヤ MILONGA DE NAGOYA
Hugo Fattoruso
7. 二つの岸(ドス・オリージャス) DOS ORILLAS
Hugo Fattoruso
8. 名前のない曲 ~ ずばりその通り SIN NOMBRE ~ AL PIE DE LA LETRA
Hugo Fattoruso
9. テン・モア・マイルズ TEN MORE MILES
Francisco Fattoruso
【ウーゴ・ファトルーソ】
南米はウルグアイ出身のピアニスト、キーボーディスト、コンポーザー。ウルグアイの伝統音楽のカンドンベやミロンガから、ジャズ、フュージョン、そしてブラジル音楽など幅広い音楽の素養を持ち、アコーディオン、コンガ、ヴォーカル、そして素敵な口笛をもこなす天才的ミュージシャン。ジョイス、ミルトン・ナシメント、ジャヴァン、ハービー・ハンコック、ウェイン・ショーターら世界のトップアーティストとの共演を続けて来た、多くの音楽家からリスペクトされる真のMusician's Musician。
【ヤヒロトモヒロ】
世界を駆けるグローバル・パーカッショニスト。少年時代の10年間をスペイン領カナリア諸島で過ごし、地元のロック・ラテンバンドでドラム&パーカションを始める。古くは“じゃかたら”を始めとして様々なミュージシャンとの共演、また最近の“ガイア・クアトロ”は鮮烈な印象を残している。ジャンルを超え、国境をも超えグローバルに活躍する。