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| ■ラプラタ音楽雑記帳 por CHORIPAN -05/6/18 |
●#052 タンゴの怪物登場? 異色新作タンゴ・カンシオンの試み● CD: Mon Musique QUIMERA 2005 ラ・キメラ・デル・タンゴ 「キメーラ」Quimera とは辞書によれば「頭はライオン、胴体はヤギ、尾は竜で、火を吐く怪獣」とある。ギリシャ神話に登場する怪物なのだそうだ。しかしその一方で「空想」「とてつもない考え」「(根拠のない)不安」といった意味もあり、タンゴの歌詞中に ilusion(幻想、夢)と同じような意味でよく登場する。実際、タンゴ歌詞のデータベース("Tango Lyrics Home Page")で検索してみると154曲が引っかかった。このデータベースには曲がついていない詩だけのものとか、バルス・ペルアーノやフォルクローレも若干含まれているので少し差し引いて考えなくてはならないが、決して少ないとはいえない数である。有名な曲では「ブエノスアイレスの喫茶店」(モーレス曲、ディセポロ詞)、「青い湖で」(ロベルト・ルフィーノ作)、「つばめたち」(ガルデル曲、レ・ペラ詞)、「あのお姫様のように」(ホアキン・モラ曲、ホセ・マリア・コントゥルシ詞)といった曲が含まれている。 人間の心の中に棲む怪物「キメーラ」をバンド名にすえた新グループのCDが発表された。アルゼンチン・ロック〜ポップ界の中でも特にユニークな存在といえる2つのバンド、「メ・ダラス・ミル・イホス」のサンティアゴ・フェルナンデスとグスタボ・センマルティンの2名、「ペケーニャ・オルケスタ・レインシデンテス」(日本公開中のウルグアイ映画「ウィスキー」の音楽担当でもあるグループ)のロドリゴ・ゲーラという3人によるユニットである。普段タンゴと無縁な音楽活動をしていた彼らだったわけだが、雑誌のインタビューでは、グループは
"antropoguitarromorfologicamente"(ギター人類学形態学的)に結成されたと説明している。CDに収録されたレパートリーもガルデルの「想いの届く日」以外はメンバー3人の合作で、ユニークの詞のほとんどはロドリゴ・ゲーラが手がけている。タンゴをベースにしてはいるが、ワルツやミロンガはもちろん、マシーシ、ファドや「ルンバ・サンバ・タンゴ」などという形式名もある。中にはマンドリンやセルーチョ(音楽ノコギリ)などが参加する曲もあり、昔風でありながらオリジナルなサウンド作りを試みてもいる。 |
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