アルゼンチンの食べもの

最終更新:29/Mayo/2002

◆アルゼンチンの料理は大きく分けて以下の4つ。
そんなに堅苦しく考えなくてよいけれど正式には1、2、3の順で進みます。
食事以外の時間に4を食べることもあります。

1.Entradas=前菜

2.Platos Principales=主菜(メイン・ディッシュ)

3.Postres=デザート

4.その他(オヤツ類、副菜、いろいろ)


* その他 * -----------------------------

5.アルゼンチンのお茶(マテその他ハーブティー)、

6.アルゼンチンワイン、ほかお酒類



1−●Matambre(マタンブレ)=手作りしたことがあります。詳細後日

2−●Asado,Parrilla=塩味で食べる炭火焼きのシンプルな牛肉・豚肉・鶏肉など。

アルゼンチンのアサード

平日の夕食にとりあえず焼いた、オーブンで焼いた
「オオチャク者のアサード&チョリソー」でも豪快!
休日は炭火で少なくても10人前位は焼く。

2−●プチェロ(=Puchero)冬の煮込み料理。野菜と肉を薄いだしで煮込むアルゼンチン風「おでん」?「シチュー」。

2−●ロクロ(=Locro)冬の煮込み料理のひとつ。干しトウモロコシと肉の筋部分等を使用したサルタ地方等北部の郷土料理。

プチェロ
Puchero=(プチェロ)
アルゼンチンのおでん?寒い季節に食べる
豚・牛・鶏肉とじゃが芋・人参・かぼちゃなどを一緒に
長時間煮込んだお料理。マスタードはおこのみで。

2−●パスタ類(=Pastas, Fideos)生めん・乾めん・マカロニ等種類豊富、イタリアにも負けない!

生パスタ売場肉売場

スパゲティ・ニョッキ・マカロニ・ラザニアetc.
種類も色も多彩、美味しいアルゼンチンのパスタ。
パスタの種類だけ料理もバラエティ豊かなイタリア仕込み?チーズ売場も同様にぎやかでヤギのチーズや鹿・いのししのくん製といった珍味もあり「食の大国」を実感。

スーパーの肉売場
店によっては牛の半身をそのまま上から吊り下げたところもアルゼンチンでは良く見られる光景。
近年は比較的小売してくれるようになった。
ちなみに値札の単位は100グラムではなく、1キロ当たり。

3−●Dulces Argentinos=魅惑のアルゼンチン・甘いものたち

アルゼンチンのお菓子は一般的に日本人からすると全て甘く、当初はびっくりしましたが恐ろしいことに?次第に慣れます。
しかし店によって、家庭によって甘さも美味しさも微妙に違うのでいろいろためしてみたら楽しいでしょう。

アルゼンチンのカフェ・スタイル朝の定番トスタードス
アルゼンチンの午後のカフェ。ケーキは日本の2倍が普通。甘さも2倍?カフェはイタリア式・エスプレッソタイプが主流でCafe' con leche=カフェオレのミルクが泡立っているのが私のお気に入り。(2000年4月16日撮影)休日のブランチはカフェ・コン・レチェにメディアルナ(クロワッサン)かもしくはこのトスタードス(サンドイッチ状薄切りパンにハムとチーズをはさんで焼いたトースト)がポピュラー。カフェにはオレンジジュースか炭酸入り水がつくことが多い。

ドゥルセ・デ・レチェはママの味
アルゼンチンのお菓子・・・というとハーゲンダッツのアイスクリームで日本でもお馴染みDulce de leche=ドゥルセ・デ・レチェを
使用したもの。
ドゥルセ・デ・レチェははちみつほどのやわらかい「キャラメル」で、アルゼンチンのママの味と言われ朝食にパンに塗ったり、ケーキの
間にサンドしたり、ア イスクリームに混ぜ込んだり等アルゼンチンの様々なお菓子や菓子パンに登場します。使うお菓子の種類に
よって粘度も多少異なります。

そのドゥルセ・デ・レチェを使ったアルゼンチンの代表的なお菓子が Alfajor=アルファホール、普通街のパン屋さんで売られている
のはクッキー生地の間にドゥルセ・デ・レチェをサンドしたものですが、店や地域によっ てチョコパイのようにチョコでコーティングしたものや、
クッキー生地に粉砂糖やココナッツの削ったものがまぶされていたり、サンドする中身もDulce de leche+生クリーム、
カスタードクリームなどバリエーション豊富で、サイズも一口大から直径5センチ位までさまざまです。
アルファホールの種類はその土地によって異なりますが、特に有名なのがブエノスから400キロ程離れた海のリゾート地、
マル・デル・プラタ(Mar del Plata)に本社をもつHavanna社の「チョコパイタイプ」です。年に一度、7月から8月に開催される
農業博覧会La Ruralでは各地の物産品が一同にブエノスに集まりますが、その時には地方色豊かなアルファホールを味わうことができます。

メディア・ルナなどパンいろいろ
朝食に食べるパンの定番はMedia Luna=メディア・ルナ、いわゆるクロワッサン。バターを使用したMedia luna de Mantecaと
牛脂を使ったMedia luna de grazaがあります。朝食ではパンはCafe' con leche=カフェ・コン・レチェ(カフェオレ)と一緒に戴きます。
メディア・ルナにはJamon y Queso=ハムとチーズをサンドする場合もあります。
パンの種類は豊富でこの辺はヨーロッパ文化を忠実に受け継いでいると感じられるでしょう。
Churros=チュロスという日本でもドーナツ屋で時折みかけるスペイン菓子で、細長いギザギザしたパイ生地の真ん中にやはりドゥルセ・デ・
レチェが入った揚げパンもあります。

★アルゼンチンでは菓子パンを総称してFacturas=ファクトゥーラスと呼びます。Facturaというと領収書という意味でもあります。

トルタはケーキ
アルゼンチン人は老若男女問わず一般的に甘いものが好きで食後のデザートにケーキやアイスクリーム、フルーツなどは欠かせません。
Torta=トルタは誕生日、結婚式等いろんな場所で登場します。ただイチゴケーキにしても、日本のようなイチゴに生クリームのショーと
ケーキタイプはほ とんど見かけず、クリームはバタークリーム系が多いようです。レモンパイ、アップルパイ、ベリー系を使用したものなどが多く 、
歯がとけそうなくらい甘いも のもあるようです。
干しフルーツを使用したスコッチケーキはBudin=ブディンと呼ばれ、午後のお茶の時に登場し、食後のデザートとして食べません。
Masa fina=マサ・フィナという一口大のパイ生地上にフルーツやカスタードクリーム、生クリーム等をのせたミニケーキも午後のお茶うけにあいます。

アルゼンチンのケーキ

この見るからに甘そうなケーキ。実際想像以上に味わいも
しっかりしていて重みがあって実に甘い。ドゥルセ・デ・レチェ
なんてキャラメルといいながら粘度が高くて口にくっつく。
南米では誕生日・結婚式・なんでも記念日にケーキは、
欠かせない。

マサ・セカは日本で言うとクラッカー?
マサ・フィナ(柔らかい生地)と対照的なMasa seca=マサ・セカもあります。これはプリッツやクラッカー上の水分の少ない食べ物で、
味も甘くないものが多いです。
ちょっとしたおやつに食べたりします。これもパン屋で売ってます。

イモようかんみたいなドゥルセ・デ・バタタ
他に田舎のお菓子的な存在として、Membrilloという「ようかん」みたいなお菓子がありますDulce de membrillo、
Dulce de batata=メンブリージョやバタタ(サツマイモ)を使ったものはまさにいもようかんです。北部の田舎ではこれをスライスした
ヤギチーズを載せて食べた りするのですが、甘みとチーズの塩味との相性があまり日本人の味覚にはうけないようです。

美味しいエラード
牧畜の国、アルゼンチンの乳製品は何でも美味しいのですが、特にHerado=エ ラードと呼ばれるアイスクリームは最高。
イタリアンジェラートタイプのちょっとやわらかめでフルーツなど具がたっぷりの濃厚な美味しさです。例によってア ルゼンチンの人々は
例えば昼休みに男性がスーツ姿で500mlも平気で平らげたり、老人だって散歩の合間にアイスクリーム屋でひとやすみという風景
が普通 に見られます。

四季折々のフルーツも豊かで美味しい

デザート

食事の最後
Postre(ポストレ)=デザートの定番Ensalada de frutas(エンサラーダ・デ・フルータ)
=フルーツサラダ。後味がさっぱりします。
他にHerado(エラード)=アイスクリームを食べることも多い。

【参考ページ】
私のHPリンク集1「アルゼンチン・食」の欄でアルゼンチンのレシピがご覧になれます。くいしんぼうの国アルゼンチンを堪能してください。

4−●Empanadas=アルゼンチンのミニ・ミートパイ

ぎょ うざみたいな形をしたミートパイ。大きさはぎょうざをひとまわり大きくしたサイズ。中の具はCarne=カルネと呼ばれる牛ミンチが主流、
他にPollo =ポジョ(トリ)、トウモロコシのホワイトソースとチーズが入ったHumita=ウミータなどがあります。
軽食におやつにさまざまな場所で登場。日本人な ら昼食に2〜3個も食べるとおなかいっぱいになります。

エンパナーダ(揚げたタイプ)
名物「エンパナーダス」調理法は油で揚げたタイプとオーブンで焼くタイプがあるが、上の写真は揚げたタイプ。
中身の具も肉、鳥、トウモロコシなどバリエーションも様々。

5−●Te' Argentino=ハーブティなど種類多彩、健康にもよいアルゼンチンのお茶

ア ルゼンチンの代表的なお茶はMate=マテ茶、ビタミンCが豊富で体のコレステロールを排出する働きがあるとか。
胃腸が弱い人にはちょっときついかもしれませんのでご注意。
アルゼンチンではこれをマテの容器にBombilla=ボンビージャという金属製ストローをつけて家族や友人で廻し飲みする
習慣があり ます。
都心では忙しくなって休日しかマテを飲まないという人も増えているようですが、ピクニックやハイキングにもポットとマテを
持参するほどの熱愛ぶりで す。
他にはハーブティーも広く普及しています。カモミールなどをブレンドしたラクダ印のTe'Cachamai=カチャマイなどが代表的。

子供用マテ茶

アルゼンチンのフルーツティー
アルゼンチン定番茶Mate=マテ茶、茶葉から飲む場合とcocido(コシード)=ティーバック・タイプがある。
プレーンなマテだけ、オレンジの皮入り、ハーブ入りなど色々売られている。
アルゼンチンの国民的飲料で最近はティーバックにもハチミツ風味子供用マテまで発売。
体から脂分を排出し易い効果があるとかビタミンを豊富に含み肉が主食のアルゼンチン人の健康に欠かせないとか。
アルゼンチン人は「マテ茶」は当然のこと、それ以外にもハーブティやフルーツティなどお茶をよく飲みます。
これはTe' cocido=ティーバックですが、直接茶葉にフルーツの皮とかを入れてフレーバーを楽しむ自然派です。

6−●Vinos Argentinos

「アルゼンチン」といえば牛肉にならんでVino Tinto(ヴィノ・ティント)=赤ワインが美味しいことで有名。
日本も最近は赤ワインブーム等で良質兼価なものが手に入るようになったと聞きますが、この国では気取ることなく日々の食卓に欠かせないもののようです。

Navidad(ナヴィダ=X'masやSemana Santa(セマナ・サンタ=)イースター・ホリデー時期はもともと良質でお手頃ワインが更に安くなり嬉しい限り。

・お酒:リキュール、ハーブ・リキュール、ワインだけじゃないアルゼンチン製ウィスキーも!アルゼンチン製ブランデーだってある。

アルゼンチンのワイン
"TOSO"は知る人ぞ知る日本人好みのワイン。
売っているところが限られて、しかも日本未輸出品でお土産にお勧め。アルゼンチン・ワインは種類が実に多く、例えば1日1本、1年で365本飲んだとしても3年間ではとても試せない。(スーパーのワイン売り出し広告写真より)